【エンジニアストーリー】sumarchで実践するプロダクトエンジニアリングとは
2025.04.30
2025.05.02

株式会社sumarchでWebエンジニアをしている佐々木です。執筆時点で入社2年目になります。
今回は弊社で重要視しているプロダクト視点と、その具体的な働き方についてご紹介できればと思います。
目次
プロフィール
氏名: 佐々木 正男(ささき まさお)
生年月日: 1991年12月15日
高校名: 大阪府立淀川工科高等学校
入社年月: 2023年11月
職種: エンジニア
MBTI: 主人公(ENFJ)
趣味: テニス・個人開発
略歴
インフラエンジニア
SESに所属し、インフラエンジニアとして二つの案件を経験しました。
某通信キャリアの案件では基地局に入って通信インフラを裏から支えたり、情シスの案件では、社内の問い合わせ対応、Windowsサーバーの監視、社員情報の管理、デジタル資産管理、などなど多岐にわたる業務を行ってきました。
モバイルアプリエンジニア
開発エンジニアとしてはここから始まります。
SaaSサービスと、お客様ごとのカスタム案件の開発をやっていました。
また、同時期に個人開発でもモバイルアプリを開発して2つのアプリをApp StoreとGoogle Play Storeにそれぞれリリースしています。
Webエンジニア
モバイルアプリエンジニアの時にもバックエンドAPIは自身で開発していましたが、本格的にWebエンジニアとして業務に入るのは弊社sumarchが初めてでした。
sumarchを選んだ経緯
転職活動では転職市場の動向や自身の市場価値の確認なども込みで活動を行ってきました。
転職先についても特にこだわりはなく転職意欲もそんなに高くない状況だったので、とりあえず情報収集として色々な企業やエージェントとの面談を重ねていました。
使用技術や働き方についても特に希望はなかったのですが、漠然と「常にフィードバックがもらえる環境がいい」という想いはありました。
sumarchのカジュアル面談ではエンジニア2名と人事による会社説明、1次面接ではエンジニアによる技術的な面接とそこに社長も同席されて追加の会社説明がある形でした。
面談の中で当時エンジニアメンバーだった杉田さんに「何をしている時が一番楽しいですか?」という質問を投げた時に、「システムの設計や要件をビジネスサイドの人と詰めるのが楽しい」とおっしゃられていて、コミュニケーションが活発なのと、一緒にシステムだけでなくチームや組織を作っていける環境があるのだろうと感じていました。
選考を通して初回の面談や、その後の面接での社員の方々の雰囲気がよく、社長からの会社紹介でもエンジニアを増やしてやりたいことがいっぱいあるという内容を聞き、その選考過程を通してsumarchの働き方は自分に合っているような気がしました。
当時は複数社から内定をいただいており、それぞれ業界・職種は様々でいずれも提示年収も高い中、sumarchからの提示年収は現年収から微増という感じでしたが、選考の中で社長自身が「成果に応じて昇給を確実に行なっていく」と何度も言及してくださり、また提示年収の引き上げも提案してくださりましたが、私自身バックエンドエンジニアとしての経験は浅いことから提案を辞退させていただいた上で内定を承諾しました。
入社2年目になりますが、1年目が終わる時点で後述する評価制度により、内定時の提示年収よりも11%※アップとなっておりました。
※弊社の記事執筆時点での平均昇給率は8.1%
入社後ギャップ
選考段階から聞いていた説明でマイナスなギャップはなく、プラスのギャップは色々感じました。
1. オフィスが明るい
これはオフィスで働く社員の方々の雰囲気もそうなのですが、物理的に窓も広くカーテンもずっと開けられているので自然光が常に入ってきている状態です。
これについては個人的にはかなり衝撃的で、これまで経験してきた会社では、セキュリティを重要視されてか高層階にオフィスを構えられていても一日中カーテンがかかっていたりブラインドされている状況しか見たことがなかったためです。
sumarchではオフィスが19階という高層階かつ日中は窓に遮るものがなく、初めてオフィスに出社した時にはかなり気持ちが晴れたことを今でも覚えています。
※夕方から夜にかけては西陽の影響でブラインドされます。
それに加えて、入社前に食事会に呼んでいただいた際には、定時前のオフィスに初めて入らせていただき、夜なので外は暗かったですが、オフィス内は照明も非常に明るく温かみのある色で、メンバーも活気に溢れていたので、とても輝いて見えたことを今でも覚えています。
私は東京に住んでいることから基本的にはリモートで勤務をしているのですが、月一回は名古屋に出社するようにしていて、その度にいつもこの"明るさ"を感じています。
2. 思っていたよりもフィードバックが多い
エンジニアのタスクは、ビジネスサイドから依頼をいただいたり、自分たち発信でタスクを立てたりしています。
特にビジネスサイドからの依頼は現状稼働しているサイトの改修が多いのですが、改修してリリースするたびにその後のフィードバックをもらうことができるため、私にとっては非常にやりがいを感じられる環境でした。
sumarchで運用しているサイトはtoCだけでなく、社内のスタッフが使用する業務効率化システムもあり、改修の依頼者も、システム利用者に限らず、社長・取締役・各事業部長など多岐にわたります。
もちろんフィードバックも依頼者からいただけるので、自身の成果が会社の事業にインパクトを与えている感覚も持つことができるのは責任感もありとてもいい環境ではないかと思うこともあります。(主観です)
今では、新しいシステムの構築や構想を打ち合わせる機会も多くなってきており、sumarchではエンジニアとして経験できることが非常に多いなと感じています。
フィードバックは特に仕組み化がされているわけでもないのですが、自然とそのような形になっているので、相手の気持ちや立場を尊重し合えるような人が集まっているのだろうと思っています。
この話は後述するプロダクトエンジニアリングにもつながってきます。
3. 平均年齢が非常に若い
これまでの勤務先では30代後半〜の社員が中心でした。
課長や部長、役員のような肩書を持つ方々は40代~50代で大企業ではそのようになっていくものだと思いますが、sumarchはまだ創業間もなかったり、社長自身も30代であることから、全社的に見ても30歳前後のメンバーが多く、特にエンジニアが所属する本社メンバーは平均年齢が30歳となっています。 (私は平均年齢を上げてしまっているので申し訳ない気持ち)
若いメンバーが多いからこそ、全員が成長思考で日々業務に取り組み、それが会社としての不動産事業での売上と利益の着実な成長につながっていると感じています。
年齢が若いということは経験が浅いというデメリットもあるかもしれませんが、逆に先入観にとらわれず新しいことに挑戦できる柔軟性やスピード感があり、それがsumarchの強みになっているのだと思います。
オフィスの雰囲気に活気があるというのは、単に年齢が若いだけでなく、一人一人のモチベーションが高かったり、仕事には常に真剣に向き合っていたりと、いいメンバーが揃っているのだと感じました。
プロダクトエンジニアリング
前置きが長くなってしまいましたが、弊社がどのようにプロダクト志向で開発をしているかを紹介していきます。
今回は具体的な開発方法には特に触れず、仕事の進め方や意識していることだけを中心に書いていきます。
タスクの内容
前述した通り、sumarchのタスクについては、ビジネスサイドからの改修要望がメインの開発業務になるため、基本的にはドメインの知識が必要になりGitHub Issuesの作成もビジネスサイドによって起票されます。
エンジニアはタスク着手の際にはビジネスサイドと入念にコミュニケーションを取りながら実装を進めます。
具体的には
- そのタスクが生まれた背景とは?
- これまではどのように運用されていたか?
- その開発によって他にどのような課題が解決できそうか?
- 将来的な影響範囲
など、想定できる範囲で要件を詰めていきます。
場合によっては他部門のスタッフとMTGを重ねながらタスクを遂行することもあり、エンジニアとしては与えられたタスクをそのままやるのではなく、ユーザー(社内スタッフ)と一緒に課題の解決方法を考えながら開発していくことを意識しています。
そのような開発フローになっていることもあって、前述したフィードバックについても細かく返ってきているのだと思っています。
目標設定
全社として四半期に一度、目標設定と振り返りを実施しており、エンジニアチームでは「会社の成長」「エンジニアとしての成長」の2軸を考えながらチームで時間を確保して目標設定MTGや社長との面談を通して目標設定をしています。
日々状況は変化しているためその状況の変化にすぐに対応できるよう、目標設定から約1ヶ月半後には中間レビューのタイミングを設けて、会社やチームの方向性の変化や個人の目標達成率に応じて目標を柔軟に変えています。
以上の目標設定プロセスを通すことによって、[目標の達成度=個人の成長+会社の成長]に直結する仕組みを作っているので、半期ごとの給与改定のタイミングでは、目標の成果に応じてしっかりと昇給があり、モチベーション高く業務に取り組むことができます。
エンジニアの評価や査定はどこの企業も課題を感じやすい部分ではあるかと思いますが、弊社ではその点はうまくバランスが取れているように感じています。
会社の成長
会社としてPMVVが設定されており、まずはその内容を念頭に、直近の課題をチームや個人の目標として設定していきます。
目標設定は個人である程度は考えるのですが、エンジニアチームとして目標設定ミーティングの時間を作り、エンジニア3名で全員の目標設定と振り返りを行なっていきます。
<会社> → <エンジニアチーム> → <エンジニア個人>
個人の目標は毎日の業務に影響し、毎日の業務の積み重ねによってチームや会社の目標達成に影響を与えるため、個人の目標の方向性を間違えないようにチームで時間をかけて、直近の会社としての課題や目標と照らし合わせながら慎重に目標設定を行っていきます。
個人の成長
個人の成長も加味しながら目標を設定していきます。
エンジニアである以上は技術的なスキルを磨いたり革新的な技術に触れる機会も必要になるかと思います。
現在、エンジニアリーダーによって月一回の1on1が行われており、そこでエンジニア一人一人がどのように成長していきたいか、認識を合わせています。
目標設定では会社としての目標+それらの個人的な希望を叶えていけるような目標を設定していきます。
入社から1年半の成果と実績
sumarchに入社してから約1年半が経ち、多くのプロジェクトに携わることができました。
いくつか代表的な成果をご紹介します。
1. 不動産価格算出システムの導入
弊社ではハウスボカンという不動産売買のサイトを運営しておりますが、その裏側では不動産の仕入れ再販を行う不動産流通事業部が社内業務のDX化を兼ねたCRMを実装しています。
これまでの仕入れ再販では、仕入れた不動産をいくらでサイトに掲載するか、営業担当者の一人一人の知識と経験を参考に再販価格が算出されていたのですが、そのやりとりは全てメールとPDFで行われていました。
仕入れ再販を行う事業部長よりシステム化の依頼があり、自分がプロジェクトリーダーとなり、エンジニアリーダーと一緒にシステムの設計から行い、追加改修も経てCRMに結合して非常に喜んでいただけるシステムになりました。
2. コミュニケーションの活性化、定例ミーティングの設定
私が入社した当時は現在のエンジニアリーダー(当時はメンバー)と元sumarchのエンジニアで今は業務委託として関わっていただいている方の2名体制でしたので、いくつかのコミュニケーション手法や定例MTGを導入しました。
・朝会(日/30m)
◦Good & New、その日のタスク確認、PRの確認
・夕会(日/30m)
◦その日にやったこと、課題の確認
・アラート確認(週/30m)
◦チームメンバー全員でWebやインフラから上がっているアラート、リソースの監視状況を確認
・スーパー夕会(週/h)
◦一週間の終わりに現在の進捗と来週にやること、エンジニアチーム内でのタスクの優先順位をビジネスサイドも交えて確認します
・目標設定(四半期/h)
◦目標設定のタイミングで、チームの課題や個人の目標を認識して目標に落とし込む時間をまとまって作っています
・目標中間レビュー会(目標設定から1.5ヶ月後/h)
◦目標設定に加えて中間レビューで目標の修正や変更をできる仕組みを作りました
上記はいずれも入社時点では設定されていなかったミーティングでしたが、特に朝会のGood & New、夕会、アラート確認、スーパー夕会、中間レビュー会、は私自身からの提案で始まっており今でも継続して効果を発揮しています。
コミュニケーションの文化ではSlackにtimesという個人チャンネルも開設し、各々が自由につぶやける場を設け、メンバーの知らない一面を知ることでコミュニケーションが活性化しています。(試験運用中です。)
3. EOL対応
sumarchでは先ほどご紹介して業務委託メンバーによって、各種ライブラリやフレームワークはほとんど最新の状態になっています。
私自身は弊社のフロントエンド導入しているVue 2 to 3のアップデートを任していただくことができ、7つほどある全てのリポジトリでアップデートを実施しました。
Vueはおろかフロントエンドフレームワーク自体ほとんど未経験でしたが、私のフロントエンドへの理解や弊社プロジェクトのアーキテクチャへの理解を深める目的も兼ねて、アサインしていただき、じっくりと取り組むことができました。
sumarchでは納期などもほとんど指示されることはない状況ですので、特に最新技術や未知の領域に足を踏み入れる際にはしっかりと理解を深めながら実装を進めていく文化があります。
4. ユーザー退会後の充実
不動産を販売するハウスボカンサイトではユーザーの退会後はTOPページにリダイレクトするだけの処理でしたが、
・ユーザー情報をSalesforceに連携
・退会後のThanksページを追加
・ユーザーの再開フォームを追加
をそれぞれ実装し、UXの向上、社内スタッフの業務効率化を実現しました。
このように、sumarchでは単にコードを書くだけでなく、ビジネスサイドと密に連携し事業成長に直結する様々な課題解決に関わることができ、自身のスキルや会社への関わり方を成長させることができました。
さいごに
弊社のエンジニア組織はまだまだできて間もないということもあり、絶賛急成長中です。
・プロダクトエンジニアリングしたい!
・フィードバックほしい!
・会社と共に成長していきたい!
という気持ちが強い方は是非一度カジュアル面談しましょう!
尺の都合でここでは話せなかった開発フローや具体的な開発業務内容など、技術技術した内容もしっかり時間をとってご紹介させていただきます!